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2009年ゾロ誕企画(公開期間 2009/11/11~12/31)
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騙し討ち の続きになります。

R18になりますので苦手な方は避けてください。


また、SZオンリーじゃないと駄目!って人も読まないでくださいね(汗
カプ的にはSZZ (SZ&ZZ) まあ、つまり三人仲良く(?)という状態になります。
ぶっちゃけほとんどそのシーンばっかりです(汗笑

そしてこのお話で完結となります。
ハッピーエンドかどうかは読み手次第かもしれません(汗汗


特殊設定海賊パラレル



SIDE : ゾロ(兄)


------------------

 キッチンの扉に手を掛けた弟が静かにこちらを見上げた事には気付いていた。
 だからきっと今夜此処に来るだろうということも、その用件が昨夜、自分が目撃した俺とサンジとの情事の真実を確かめる為だろうということも俺には予想できていた。
 月光と暗い海に煌めく波の飛沫を眺めていた俺は聞こえるはずのない梯子の軋みを耳にした気がして振り返った。やがて、キィと音を立てて甲板へと続く扉が下から押し上げられ、その開いた空間から緑の頭髪が現れる様に思わず唇を歪める。予想通りの相手とその表情にどこか笑い出したいような心地で俺は殊更ゆっくりと扉を押し上げて展望台へと入ってきた弟の名を口にした。
「・・・ゾロ・・・」
 静かに見つめてくる自分と同じ顔を持つ他人を見つめ返しながら。


 俺はゾロより早く海に出て、そしてゾロより早く自分がそういう意味でモテるのだと言うことに気付かされた。
 昨夜、この船のクルーであるサンジを誘ったように、俺は過去に男と関係を持ったことが数回ある。
 それは望んでだったり、望まぬ関係だったりと様々だったが、二年遅れでゾロが海を目指した頃には俺と同じ容姿の弟がそういった欲望の犠牲にならなくて済む為には必要不可欠な関係だったと思っている。
 俺の恋人達は名のある海賊だったり、その地域を治めている統治者だったり、海軍でも上官にあたる男だったりと様々だったが、共通して彼らは紳士的でプライドが高く、寛容にみせて独占欲が強かった。
 だからこそ、俺が別の男とそういった関係を持つことを嫌い、けれど、それをおおぴらに俺に言うことが出来ず、影で周囲に圧力をかけて、俺と別の男との接触を断つというやり方を多少の方法は違っても同じようにやってくれた。そのおかげで俺は影で彼らの女扱いではあったが、命が惜しくない馬鹿以外はそういった誘いをかけては来なかったのだ。
 幾度も命のやり取りを重ね、剣の腕も上げ、俺が彼らの元を去った頃には、俺もゾロも海賊狩り、魔獣とふたつ名を持つまでの腕前にはなっていた。
「アニキ、聞きたいことがある」
 海賊狩りは主に弟の事を指し、魔獣はほとんどの場合俺を指す。
「なんだ?」
 俺が狩った海賊は恋人だった男達だけ、俺の事を魔獣と呼んだ相手も過去の、俺を恋人だと思っていた男達だけだ。
「アニキは知っていたのか? コックが俺の事を・・・」
 一瞬言いよどんだゾロに俺は口角を上げる。
「アイツがお前に惚れてるってことか?」
 はっきりと言葉にして告げたそれにゾロの眉が寄る。昔から色恋に疎い弟はそういった他人の心の機微を意図して外しているのではないかと思うほど自分に向けられた感情に気付かない。
「やっぱり・・知っていたんだな」
 溜め息混じりのゾロの声に緩く唇を歪めて笑ってやると、その眉間に刻まれた皺が深くなる。
「アレに気付かないのはお前ぐらいだ」
 ククっと声に出して笑うとゾロがハアっと大きな息を吐き出した。そしてキュッと小さく拳が握られる様に俺はかすかに首を傾げる。
「・・・・・・・・・・知ってた」
 小さな小さなゾロの声に俺は瞬きを繰り返した。視線を俺から逸らし、床へと視線を落としたゾロに俺はゆっくりと部屋の外周にそって設置してあるベンチから立ち上がった。
「俺も馬鹿じゃねえ。コックが俺に好意を持ってくれてることぐれぇ気付いてた」
「だったら、なんで応えてやらねえ?」
 ゆっくりと近寄り正面で立ち止まった俺の靴先を見つめているゾロに俺は静かに声をかける。
「・・・アイツは・・・・」
 静かに苦しそうに吐き出される声に俺はただ耳を傾けた。
「コックは女が好きなんだ」
 搾り出すようなゾロの声に俺は大きな溜め息を吐き出した。
 女が好きだというのは正常な男であれば当たり前の反応だ。男が好きだと平然と公言できる男など極一部の豪傑か馬鹿だけだろう。
「アイツは本気でお前の事が好きだぞ?」
 ポーズなのか、本気なのか分からないが確かにここ数日見るだけでもサンジの女好きは相当年季の入ったものだ。ただ、俺が見る以上、サンジの女に対する態度は欲が絡まないものだ。そんな男がゾロを見る目には欲が混ざる。
「・・・ゾロ」
 そっと優しく弟の名を口にして俺は伏せられた頭を腕に抱き寄せた。
「俺は・・・」
 かすかに震える手でシャツを掴んできたゾロの手に俺は小さく息を吐き出す。
 15の歳、旅立つ前の夜。俺達は互いの肌で他人の肌を知った。
「俺のゾロ、俺は今でもお前だけを愛しているよ」
 耳元で甘く囁いた言葉にビクリと腕の中の体が揺れたのを合図に、俺は目の前の愛おしい相手へと腕を伸ばしたのだった。



「・・ふ、っ・・」
 ビクン、ビクンと波打つ身体を引き寄せて俺は目の前の傷だらけの肌に唇を這わせた。
「傷だらけ・・・だな」
 フッと息を吐きかけた肌が泡立つ様に笑って、指を滑らせて前面に刻まれた大きな刀傷をなぞり上げる。
「あ、アッ!」
 声をあげ、咄嗟に口を手のひらで覆ったゾロにそっと笑って、俺は鷹の目に付けられたという傷へと口付けた。筋肉の流れを断ち切るように走る傷の一つ一つを舌でなぞり、心臓近くに走る赤く色付いた傷跡を吸い上げるようにして愛撫する。
「・・っ、ひッ!!」
 初めての夜。必死に互いを高めあった夜とは違うのは俺は男としてゾロを抱こうとしている事だ。
「・・それ、やめ、て、く・・ァァ!」
 ペロペロと悪戯に傷跡を舐めていた刺激に制止の声を上げかけたゾロが掠れた悲鳴のような声を出して背をピンと伸ばす。
「逃げんなよ、ゾロ」
 喉の奥で笑いながら顔を覗きこんだ俺をかすかに潤んだ瞳で睨み付けてくる。自分と同じ造りの顔。同じ色の瞳。それなのに俺はこいつに欲情するのだと、その表情に脈打つ己を感じる。
「逃げて・・ねぇ・・」
 ふうふうと息を荒げながらも抗議の声を上げたゾロに笑って俺は耳元で揺れる金のピアスに小さくキスを落とす。チリチリと澄んだ音を立てる冷たいそれと、熱を含んだ耳朶に笑って、舌を忍ばせると大きくゾロの体が震える。逃げるなと言った俺の言葉に意地になっているのか小刻みに震えながらも大人しく愛撫に身を任せているゾロに目を細めるとしっとりと水分を含んだ髪を柔らかく撫でてやる。
「・・・・・ふっ」
 そんな俺の動きに安心したのかゆっくりと身体の力を抜いてきた様子に俺は軽く耳朶に歯を立てると、頬にキスを落とし、薄く開かれていた唇へと己の唇を重ねていった。
「んっ・・・んんっ」
 開かれた唇をぴったりと己の唇で覆い、中へと差し入れた舌で熱いゾロの舌を絡め取る。怯えて奥へと逃げようとする舌を強引に引き摺り出して甘噛みしながら湧き出てきた味にうっとりと目を細める。キスもあまり経験がないのか苦しげなゾロに時折息継ぎを許しながら、角度を変え、何度も何度もその口内を味わう。
「ゾロ・・」
「・・はぁ・・あぁ」
 上気した目元を舐めながら俺は思い出したように笑った。
「アイツのキスをしてやるよ」
「・・・は?」
 トロリとしたゾロの視線が俺の手を認識するより早く俺はゾロの目蓋を手で塞ぐと下から掬い上げるような角度で再度ゾロの唇を捕らえた。
「・・ァ、・・・ゥ、つぁ・・・・ん、んぅ・・・・っ」
 ピチャピチャと水音と荒い呼吸音が室内を満たしていく。冷たいはずの鉄板が俺達二人の熱を吸収してすでに冷たさなんて感じなくなっていた。
「ぃ、や・・・ぁあ、んっ」
 昨夜俺がサンジに受けたキスをそのままそっくり再現した口付けにゾロは戸惑い恐怖を感じているようだった。トロトロに蕩けていた身体は強張り、キスに応えることでも出来ず、ただただ呼吸を乱しているだけだ。
「このまま、抱いてやる」
「やめっ!!」
 片手はゾロの目を塞いだまま、耳元で宣言した俺にゾロが悲鳴のような声を上げる。ゾロの震える唇を一瞥し俺はサンジが俺にした手順でゾロの肌に唇を落としていった。


 なるほどなと心の中で呟いて俺は手の動きを早めた。
「ア、アア、アアア」
 昨夜執拗なぐらいサンジの唇が這っていたのは、ゾロが鷹の目から受けた傷のある場所で、その場所を愛撫する俺の手や舌にゾロは面白ぐらい感じて乱れる。
 すでに塞がなくても閉じられ開かれないゾロの目蓋に浮かんでいるのは俺なのかサンジなのかは分からないが、ゾロがこの行為に快感を感じているのは濡れて勃つ男の証で分かる。片手でぷっくりと立ち上がった突起を可愛がりながら傷に歯を当て、擦るように唇を動かすとゾロの唇から甘い悲鳴が上がる。それと同時に俺の手の中で育ちきったそれからトロトロと蜜が零れ落ちてくるのだ。
 蜜を塗りこめるように擦りながら俺はゆっくりと大きくゾロの足を開いていく。
「ドロドロだな・・」
 流れた蜜で濡れ光るゾロの奥まったそこに胸を刺激していた手を伸ばす。二度三度、奥の窄まりと双丘を行き来させた指先で軽く叩くように入口をノックするとピクリと内股が揺れる。
「・・・・・ア・・・」
 閉じられていた瞳がゆるりとこちらへと向けられたのを確認して俺はゆっくりと指を中へと突っ込んだ。
「イッ!」
 痛みに跳ねたゾロの膝を蜜で濡れた片手で押さえ、俺は容赦なくグイグイと狭く熱い体内へと指を埋め込んだ。小刻みに震える股に宥めるように口付けながらヌルヌルとした蜜を中へ中へと塗りこめていく。
 ハッハッハッと小刻みに苦しげな息がゾロの唇から吐き出され、痛みを必死で逃がそうとしている姿に俺は唇を湿らせる。
「・・・ッ!!!」
 グルリと外壁に沿って刺激していた指がゾロの前立腺を掠め、萎えかけていたゾロ自身が硬度を取りもどしていく。
「イ・・・イ・・・ァヤ・・アァ」
 グリグリと重点的に前立腺を弄る俺の下でゾロの身体が陸に上がった魚のように跳ねる。唇から漏れる声が痛みだけでないものへと変わり始めたのを見て取って俺は指を1本から2本、3本というように男を受け入れることが出来るように増やして解していった。
「・・・・ぁ・・・・はぁ・・あ、ぅんっ」
 グッチュグッチュと卑猥な音を響かせながら4本の指を飲み込んだそこを広げながらイカせないように締めていた根元を時折刺激してやるとゾロは切なげな声を出して足を左右に開き、誘うように腰を揺らす。潤み焦点をなくしているゾロに俺は笑いかけるとその体をゆっくりとうつ伏せた。力の抜けた腰を引き寄せるようにして硬く勃ち上がった己を後孔に宛がい、獣の姿勢で男を迎え入れようとしている弟の背にそっと唇を落とした。
「アアアアア!!!」
 強引な動作で一気に俺を埋め込んだ瞬間、ゾロの口から漏れたのは痛みの悲鳴ではなく甘い嬌声だった。
「・・・・・・・・・・・・ゾロ」
「ア、ア、アッ」
 獣の姿勢で俺が腰を打ち付ける速度にあわせてその唇から甘い声が零れていく。
「ハア・・・・、案外遅かったな、サンジ」
「・・・・・・・」
 パンパンと肌をぶつけ合う音とチリチリと鳴る小さな金属音に被さるようにして掠れた声が室内を満たしていく。扉を開け、呆然としたままその場に顔を覗かせているサンジに俺は低く声を出して笑った。
「・・・んっ! ぁっ!」
 その笑いの振動が堪らなかったのか強請るような甘い声を上げたゾロにサンジの視線が向かい、そして固定される。
「音が漏れる」
 小刻みに中を突きながら掛けた声に慌てたようにサンジが部屋に入ってくる。
「なにやって・・・」
 喉に引っかかったようなサンジの問い掛けに俺はニヤリと笑って大きく腰を回した。
「や、アアアっ」
「見たとおりだ」
 腰を打ち付けるたびに左右に振られるゾロの髪を手を伸ばし掴み、その顔をサンジの方へと見えるように固定する。キュウと中を締め付けてきたゾロに笑って俺はその顔をサンジから見えるようにしたまま、前立腺を狙って腰を突き出した。
「ひゃぁっ!!」
 閉じかけていたゾロの目が大きく開かれ、その唇から隠しようのない嬌声が上がる。ゴクリと大きくサンジの喉仏が上下したのを確認して俺はゾロの髪から手を放して、その手をサンジに向かって差し出した。
「お前も来いよ。テメェには権利がある」
 俺の言葉にビクンと背を揺らし、かすかに顔を背後に向けたゾロと、男の顔になったサンジに俺は目を細めて笑いかけたのだった。


「んっ・・・・も、あっ」
「ゾロ!」
 俺に抱かれながらサンジの愛撫を受けて蕩けた身体で今度はゾロはサンジを受け入れていた。
 サンジの腕で抱き締めながら奥を突かれて、甘えたようにその背に回した腕でサンジにしがみついているゾロを眺めながら俺は酒を口に運ぶ。耳をくすぐる甘いゾロの声と、サンジの荒い息遣いに下肢はピクリと反応を返しているが今は二人の営みと見物するだけに止めておく。
「・・あ、サン、ジ・・・」
 唇を合わせながら腰を擦り合わせるような動きにゾロが自分を抱いている男の名前を呼んだ。その唇を奪うように己の唇で塞いだ男の必死さに小さく笑う。
 昨夜俺を抱きながら恋焦がれていると言ったサンジの言葉に嘘はなかったのだろう。
 一瞬たりともゾロからそれない意識はその執着の表れでもある。
「ん・・・、も、もう、イ・・」
「ああ、俺も・・・イク」
 抱き合い口付けを交わしながら動きが激しくなっていく二人から目を離して、月の照らす暗い海へと視線を戻す。
 俺が生涯愛すると決めたのは世界で二人だけ。
「アアアアッ」
「ゾ、ロ!!」
 室内に切ない悲鳴とチリンと澄んだ金属音が響く。サンジの唸るような声に二人が同時に昇り詰めたのを確認して俺はゆっくりと唇を歪めた。
 俺が生涯愛すると決めたのはゾロと・・・・・。


 遠い昔に愛したたった一人の女だけ。


 

~END~

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